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ひねり配管(ローリングオフセット)の考え方

配管を敷設していると、まっすぐ進めない場面がしばしば出てきます。既設の構造物を避ける、他の埋設管をかわす、勾配を変える。こうしたときに使うのが、曲管2本を組み合わせて管路をずらす「オフセット」です。

やっかいなのは、そのずれが上下方向と水平方向に同時に発生する場合です。これがいわゆる「ひねり配管」で、英語ではローリングオフセットと呼ばれます。平面図では横にずれ、断面図では上下にずれる。図面を2枚並べても実際の管の姿がつかみにくく、手計算でも間違いやすい部分です。

ずれを1つにまとめて考える

ひねり配管を難しく感じさせる原因は、上下と左右の2方向を同時に相手にしようとすることです。ここで考え方を切り替えます。2方向のずれを、斜め方向の1つのずれに合成してしまうのです。

高低差をh、横ずれをaとします。管路の進行方向から見ると、この2つは互いに直角の関係にあります。つまり、直角三角形の2辺です。そうであれば、実際にずらすべき量は三平方の定理で求まります。

合成オフセット量 = √(h² + a²)

たとえば高低差が300mm、横ずれが400mmだとすると、合成量は√(300²+400²)=500mmになります。ここまで来れば、あとは通常の平面的なオフセットと同じ扱いで進められます。上下と左右を別々に追いかける必要はなくなり、問題が一段シンプルになります。

曲管の角度から斜辺を求める

合成オフセット量が分かったら、次は曲管2本の間に入る管の長さです。使う曲管の角度をθとすると、斜めに走る区間の長さ(斜辺)は次のようになります。

斜辺の長さ = 合成オフセット量 ÷ sinθ

45°の曲管を使うなら sin45°≒0.7071 なので、斜辺は合成量の約1.414倍。22 1/2°なら sin22.5°≒0.3827 で、約2.61倍になります。角度が浅い曲管を使うほど、斜めに走る区間は長くなるわけです。

ここで求めた斜辺は、あくまで「芯から芯までの距離」です。実際に切る管の長さは、ここから曲管の受口に入る分や継手の寸法を差し引いた値になります。この引き算を忘れると、管が長すぎて入らないという事態になります。

角度の据付という落とし穴

ひねり配管でもう一つ厄介なのが、曲管を「どの向きに」据えるかです。純粋な上下方向のオフセットなら、曲管は垂直面内で回すだけで済みます。しかしひねりが入ると、曲管は斜めの面内で曲がることになります。

この向きを間違えると、寸法は合っているのに管がつながらない、という状況が起こります。計算で得られた据付角度を、現場でどう再現するかが実作業の要点になります。基準となる線(管の天端や側面)に印を付け、そこからの回転角として管理するのが確実です。

まず高さだけ、から始めてもいい

いきなり両方向を扱うのが不安なら、横ずれをゼロにして計算してみるのがおすすめです。そうすると合成量は高低差そのものになり、見慣れた単純なオフセットの計算に戻ります。その結果と見比べながら横ずれを足していくと、ひねりが寸法にどう効いてくるかが体感的に分かってきます。

ひねり配管計算アプリでは、高低差と横ずれを入力すると、切管の有効長・その前後の据付角度・直管間の距離までまとめて算出します。手計算の検算にも使えるので、考え方を確かめる用途にも役立ててください。

※本記事は概要の解説です。実際の設計・施工では、必ず最新の規格・付表やメーカーの技術資料をご確認のうえ、ご判断ください。

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