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水道配水用ポリエチレン管(HPPE管)の基礎

水道の配水管は、長らくダクタイル鋳鉄管や塩ビ管が主役でした。そこに加わってきたのが、水道配水用ポリエチレン管です。現場では「配ポリ」「HPPE管」などと呼ばれます。金属管とは性質がまるで違う材料なので、扱い方も考え方も切り替えが必要です。

どんな管か

高密度ポリエチレンを主材料とした管で、規格は配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC)のPTC K 13が用いられます。いちばんの特徴は柔軟性です。手で押せばわずかにたわむほどの可とう性があり、地盤が動いてもそれに追従します。この性質のおかげで、地震や地盤沈下に対して破損・漏水が起こりにくい管として位置づけられており、厚生労働省の耐震化に関する検討報告書でも耐震管として区分されています。

耐久性についても検証が進んでいます。管路に作用する内圧・外圧、地震、水道水中の残留塩素という3つの要因について検証した結果、100年以上の寿命を十分に有していることが確認されたとされています。

EF接合という接合方法

HPPE管の接合は、金属管のようにゴム輪を使ったりボルトを締めたりはしません。EF接合(エレクトロフュージョン=電気融着)という方法を使います。

仕組みはこうです。継手の内側には電熱線が埋め込まれています。そこに管を挿入し、専用のコントローラから通電して電熱線を発熱させます。すると継手と管の境界面の樹脂が加熱されて溶け、両者が一体化します。溶けた樹脂は膨張し、継手内部の「コールドゾーン」と呼ばれる部分に閉じ込められることで界面に圧力が生じ、しっかりと融着されます。このとき継手表面のインジケータ(突起)が押し上げられるので、融着が進んだことを目視で確認できます。

接合部は管本体と同等以上の強度を持つため、継手が抜けるという概念がありません。管路全体が一本の連続した管のようにつながる、いわゆる一体化管路が構築できます。ここが、継手が伸縮したり離脱防止機構で抜けを止めたりするダクタイル鋳鉄管とは根本的に違う点です。

施工で気をつけること

融着は、界面がきれいであることが前提の技術です。そのため接合前の下準備が品質を決めます。管端の外面をスクレーパーで削って酸化層を除去し、アセトンを含ませたワイパーで清掃する、という手順が基本になります。

このとき注意したいのが、アセトンの容器です。アセトンは必ずポリエチレン製の容器に入れる必要があります。アクリル製や塩ビ製の容器を使うと、容器の樹脂がアセトンに溶け出し、それが融着不良の原因になる恐れがあります。

また、パイプカッターやスクレーパーの刃は非常に鋭利です。素手で刃に触れないよう注意してください。雨天や湧水がある場所での施工は、界面に水分が入って融着不良を招くため、養生や水処理の手順が別途定められています。

呼び径と外径の関係

ポリエチレン管の呼び径は、ダクタイル鋳鉄管とはまったく別の体系です。参考として、呼び径50は外径63mm、呼び径75は外径90mm、呼び径100は外径125mm、呼び径150は外径180mm、呼び径200は外径250mmという対応になります。呼び径の数字と外径の数字が大きく離れているので、図面や材料表を読むときは混同しないよう気をつけたいところです。

寸法検索ツールでは、呼び径50〜200mmの範囲で、管や継手の寸法をチャット形式で引けるようにしています。紙の資料をめくるより速く目的の一点にたどり着けるので、現場での確認に使ってみてください。

※規格・仕様は改定されることがあります。正式な数値および施工手順は、POLITECの規格資料やメーカーの取扱説明書など、最新の一次資料でご確認ください。

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