// Blog

図面通りにいかないとき、現場で何をするか

図面通りにいかない場面は、必ず起きます。掘ってみたら既設管が図面と違う位置にあった、想定していた高さに入らない、思ったスペースがない。そういうとき現場でどうするか、という話です。

まず発注者に伝える

当然のことですが、図面と現場が違えば発注者に伝えなければいけません。勝手に判断して進めるわけにはいきません。設計の意図があって、その通りにできないなら確認が必要です。

ここは省略できない手順です。後から「そんな施工になっているとは聞いていない」という話になれば、責任の所在が問題になります。

それでも「できない」で終われない

一方で、報告して指示を待つだけで済むわけでもありません。できないで終わらせられないのが現場です。工程があり、道路の占用期間があり、通水の予定がある。

だから、報告と並行して手を考えます。やることは、だいたい次のような試行錯誤です。

材料を変える。使う予定だった曲管の角度を変える、乙字管に置き換える、継ぎ輪を入れる。手持ちの選択肢の中で、条件に合うものを探します。

向きを変える。曲管の据付角度を変えて、当たっている部分をかわす。平面で無理なら、高さを変える方向で考える。

やり方を変える。掘削の範囲を広げる、順番を入れ替える、一時的に別の方法でつなぐ。

この3つを組み合わせて、成立する形を探すことになります。

手数が多いほうが有利

こういう場面で効いてくるのは、選択肢をいくつ知っているかだと思います。

たとえば高さを変えたいとき。曲管2本を組み合わせるSベンドで対応するのか、乙字管1本で済ませるのか。乙字管ならH=300mmか450mmの2タイプで決まってしまいますが、曲管の組み合わせなら角度の選択肢があるので、寸法に融通が効きます。逆に、既製寸法にはまるなら乙字管のほうが接合箇所が減って速い。

この違いを知っていれば、その場で比べられます。知らなければ、思いついた一つの方法で押し切るしかありません。

高低差と横ずれが同時に出るなら、ひねり配管で処理することになります。この計算はその場で考えるのが大変なので、ツールにしました。条件を入れて何通りか試せば、成立する組み合わせが見つかることもあります。

寸法の比較には高さ変更早見表を、ひねりが入る場合はひねり配管計算アプリを使ってみてください。選択肢を並べて比べるのが、こういう場面では一番速いと思います。

記録を残す

最後に一つ。図面と違う施工をした場合は、どう変更したかを記録しておくことが大事です。

後から確認が入ったとき、あるいは将来この管路を掘り返すとき、記録がなければ何がどこにあるか分かりません。自分を守るためでもあり、次に触る人のためでもあります。

※本記事には運営者個人の経験と考えが含まれます。実際の設計・施工では、必ず最新の規格・付表やメーカーの技術資料、所轄事業体の基準をご確認のうえ、ご判断ください。

← 記事一覧へ戻る